みなさん、『ランスの法則』をご存じでしょうか。
ランスの法則とは、「物事がうまく運んでいるなら、いらぬ手をくわえるな」という法則です。
例えば、人気のある商品に手を加えた結果、逆に劣化してしまうという法則です。
そしてこの法則をタイムマネジメントに応用することで、より効果的な時間の使い方ができます。
そこで当記事では、ランスの法則とはどういう法則なのかそして、ランスの法則を活用したタイムマネジメント術についてご紹介致します。
「ランスの法則」について詳しくご紹介致します。
ランスの法則とは、「物事がうまく運んでいるなら、いらぬ手を加えるな」という法則です。
この法則は、アメリカの政治家である「バート・ランス」が言った言葉から来ています。
彼は、政府が問題のある分野に資金を向けず、問題のないところにばかり投資していることを批判したのです。
この法則の意味は、日常のシステムややり方が順調に運んでいるのなら、あえて改良や変更の手を加える必要ないということです。
逆に言えば、良いところは維持し、悪いところは改善しようということです。
「ランスの法則」について具体例をご紹介致します。
例えば、学校でテストがあるとします。
あなたは勉強方法が決まっていて、それでいつも良い点数を取っています。
そんなとき、友達から「新しい勉強方法があるから試してみなよ」と言われたらどうしますか？
もし新しい勉強方法が自分に合わなかったら、点数が下がってしまうかもしれません。
それならば、今の勉強方法で十分だと思いませんか？
これがランスの法則の考え方です。
次に「ランスの法則」を活用したタイムマネジメントについてご紹介致します。
- 既にうまくいっているタスクに手を加える必要はない。
- 新しい手法やアイデアの導入には慎重に。
- タスクの優先順位を再設定する。
- 効果的な反省と改善のサイクルを確立する。
- 本質的な課題に集中する。
①既にうまくいっているタスクに手を加える必要はない。
ランスの法則に基づくタイムマネジメントの基本として、既に順調に進んでいるタスクには無駄な手を加える必要はありません。
もし、現在の方法やプロセスがうまく機能しているのであれば、それを変更することで逆に問題を引き起こす可能性があります。
時間やエネルギーを節約するために、「既にうまくいっているタスクには手を加えずにそのまま進める」ことが重要です。
②新しい手法やアイデアの導入には慎重に。
時には、新しい手法やアイデアを導入することで効率を向上させることができますが、その際にも注意が必要です。
特に、既存のプロセスが順調に進んでいる場合は、新たな手法を取り入れる前にリスクを慎重に評価しましょう。
もし新しい手法が予想外の問題を引き起こす可能性がある場合や、現在の状況に大きな影響を及ぼす可能性がある場合は、手を加える前によく検討しましょう。
③タスクの優先順位を再設定する。
時間管理の目標は、時間を有効に活用することです。
ランスの法則を活用したタイムマネジメントの根源として、優先順位の低いタスクに時間とエネルギーを浪費しないようにすることが重要です。
優先順位を失いつつあるタスクをいじくりまわすのではなく、より重要なタスクに時間とリソースを集中させることが重要です。
下記ページにて紹介しております優先順位付け手法がとても有効です。
④効果的な反省と改善のサイクルを確立する。
時間管理とは、自分自身のアプローチを見直し、改善することです。
ただし、ランスの法則に従った時間管理では、必要以上に内省したり改善に努めたりすることも避けなければなりません。
効果的な時間管理 これを達成するには、定期的に見直して改善が必要な部分を特定することが重要ですが、うまく機能している部分を過度に変更したり修正したりせず、バランスを保つことも必要です。
有効な手法としては、KPT法やPDCAサイクルがあります。
KPT法とは：
法問題解決手法の一つであり、問題の原因を特定し、対策を計画し、結果を評価するサイクルを繰り返すことで改善を図る手法です。
PDCAサイクルとは：
問題の分析、計画の立案、実行の実施、結果の評価を繰り返す改善サイクルです。
⑤本質的な課題に集中する。
タイムマネジメントにおいて重要なのは、本質的な課題に集中することです。
ランスの法則に基づくタイムマネジメントでは、時間とエネルギーを効果的に活用するために、適切な優先順位をつけて取り組むべき課題に集中することが大切です。
時間の浪費や効果の薄いタスクに手を加えることは避け、より重要で成果を生むタスクに集中しましょう。
本質的な課題を見極める方法としては、5W1H法やロジックツリー法などが有効です。
5W1H法とは：
誰、何を、いつ、どこで、なぜ、どのようにについて情報を収集・整理する方法です。
ロジックツリー法とは：
論理的な判断や意思決定を階層的なツリー構造で表現する手法です。
いかかでしたでしょうか。
ランスの法則は、物事をしっかり観察し、状況に応じて的確に変化を加えることの重要性を教えてくれます。
ただし、この法則は絶対的なものではありません。
時には変化や挑戦も必要です。
ランスの法則を知っておくことで、自分の判断力や判断基準を養うことができるでしょう。
そして、その上で今回ご紹介させていただきましたアプローチを実践することによって、より効果的なタイムマネジメントが実現され、生産性と成果を向上させることができるのです。
それでは、ご読了ありがとうございました。
