みなさん、『ベンフォードの法則』をご存じでしょうか。
ベンフォードの法則とは、「自然界に出てくる多くの数値の最初の桁の分布が、一様ではなく、ある特定の分布になっている」という法則です。
この法則によれば、最初の桁が1である確率はほぼ3分の1にも達し、大きな数値ほど最初の桁に現れる確率は小さくなり、9になると最初の桁に現れる確率は20分の1よりも小さくなります。
ベンフォードの法則は、一般的な傾向を示す統計的な法則ですが、タイムマネジメントにおいても活用することができます。
当記事では、ベンフォードの法則とはどういう法則なのかそして、ベンフォードの法則を活用したタイムマネジメント術についてご紹介致します。
「ベンフォードの法則」について詳しくご紹介致します。
ベンフォードの法則は、数字の統計的な分布に関する法則であり、特にデータの最初の桁に着目しています。
ベンフォードの法則によれば、「あるデータ集合が自然に生成された場合、その最初の桁の分布は特定のパターンに従う」とされています。
具体的には、「1が最初の桁に出現する確率が約30%であり、次に2が約17%、3が約12%というように」上位の桁ほど出現確率が低くなるという傾向があります。
例えば、あなたが新聞や本やインターネットで見かける数値を集めてみたとします。
その数値は何でもいいです。
人口や株価や川の長さやガス代などの数値を全部書き出して、最初の桁だけを見てみます。
すると、その最初の桁が1であるものが一番多くて、2であるものが次に多くて、3であるものがさらに次に多くて……というふうに続きます。
9であるものは一番少ないです。
これがベンフォードの法則です。
最初の桁に表示される数字 | 発生する確率 |
1 | 30.1% |
2 | 17.6% |
3 | 12.5% |
4 | 9.7% |
5 | 7.9% |
6 | 6.7% |
7 | 5.8% |
8 | 5.1% |
9 | 4.6% |
次に「ベンフォードの法則」を活用したタイムマネジメントについてご紹介致します。
- タイムトラッキング
- 優先順位付け
- 目標設定
- 時間設定
①タイムトラッキング
タイムトラッキングツールを使用して日々の活動時間を記録することで、ベンフォードの法則に基づいたデータ分析が可能になります。
データを集め、数字の出現頻度を分析することで、時間の使用パターンや優先順位を特定することができます。
具体的には、1が最も頻繁に出現する活動に最も時間を割くべきであり、数字が大きくなるにつれて時間の割り当てを減らしていくことが効果的です。
②優先順位付け
タスクやプロジェクトの優先順位を決定する際にも、ベンフォードの法則を活用することができます。
タスクやプロジェクトを数字に対応させ、それぞれの数字の出現頻度を考慮します。
先頭の数字が1で始まるタスクやプロジェクトは、最も優先度が高いものとして扱います。
数字が2や3で始まるタスクは、次の優先度レベルとして考慮し、順次割り当てる時間を減らしていきます。
数字が大きくなるにつれて、優先度は下がるという原則に基づいて、時間の割り当てを調整します。
そして時間の使用パターンを分析することで、不要な活動や無駄な時間の使い方を見つけることができます。
数字の出現頻度が低い活動やタスクに多くの時間を費やしている場合、その活動の優先度を見直し、削減することで効率的なタイムマネジメントが可能となります。
③目標設定
ベンフォードの法則は、目標設定にも役立ちます。
「目標を数字に置き換え、各数字の出現頻度を考慮する」ことで、実現可能な目標と時間の割り当てを設定することができます。
数字の出現頻度が高い目標に重点を置き、数字が大きくなるにつれて目標の難易度や時間の割り当てを調整します。
④時間設定
時間管理で注意すべき数字、ベンフォードの法則から外れている数字は何かというと、最初の桁が4から9までの数字です。
これらの数字は自然界や社会現象ではあまり出現しない数字ですが、人間は無意識的にこれらの数字を好んで使う傾向があります 。
例えば、仕事や勉強などで目標時間を設定する際に、「4時間」「5時間」「6時間」というように丸めてしまったり、「30分」「45分」「60分」というように15分単位で区切ったりすることが多いですよね。
しかし、これらの数字は実際にかかった時間や必要な時間と一致しているとは限りません。
実際には、「3時間47分」「4時間12分」「5時間38分」というように細かく測定した方が正確ですし、「27分」「36分」「54分」というように15分単位から外れた方が効率的です。
いかかでしたでしょうか。
ベンフォードの法則をタイムマネジメントに活用することで、効率的な時間の使用や優先順位付けが可能となります。
タイムトラッキングやデータ分析を通じて、数字の出現頻度に基づいた時間の割り当てを行い、目標の設定や不要な活動の削減に役立てることができます
それでは、ご読了ありがとうございました。